粟散国(読み)ゾクサンコク

デジタル大辞泉 「粟散国」の意味・読み・例文・類語

ぞくさん‐こく【×粟散国】

《古くは「そくさんこく」》あわ粒を散らしたような小国インド中国などの大国に対し、日本をいう。ぞくさこく。
「いはんや―のあるじとして」〈太平記一二

ぞくさ‐こく【×散国】

ぞくさんこく(粟散国)

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「粟散国」の意味・読み・例文・類語

そくさん‐こく【粟散国】

〘名〙 (後に「ぞくさんこく」とも)
粟粒(あわつぶ)を散らしたように点在する小さな国。そくさん。そくさこく。
※日蓮遺文‐祈祷鈔(1272)「五天竺十六の大国・五百の中国・十千の小国・無量粟散国等の衆生
② (①から) インド、中国などの大国に対して、特に日本をさしていう。
※太平記(14C後)一二「矧(いはん)や粟散(ソクサン)国の主として、此の大内を造られたる事、其の徳相応ずべからず」

そくさ‐こく【粟散国】

※宇津保(970‐999頃)吹上下「たねまつは、十六大国よりはじめて、そくさこくに至るまで、宝をたくはへて侍る物なり」

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