臨調政治(読み)りんちょうせいじ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「臨調政治」の意味・わかりやすい解説

臨調政治
りんちょうせいじ

1980年代前半の臨調と,その後身である行革審を錦の御旗として頭に頂いた政治。累積する財政赤字の中で,増税なき財政再建を目指した鈴木・中曽根内閣より,既得権擁護を唱える利益集団や与党議員の要求を抑えるためにとられた。この手法は個別利益の主張が強化されつつある状況において,それを抑制する一つの有力なモデルとなったばかりでなく,当時多くの先進国で支配的となった「小さい政府」イデオロギーの強力な発信媒体としても大きな役割を演じた。規制緩和・民活・民営化などは,臨調政治のキーワードとなった。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android