蓴羹鱸膾(読み)ジュンコウロカイ

デジタル大辞泉 「蓴羹鱸膾」の意味・読み・例文・類語

じゅんこう‐ろかい〔ジユンカウロクワイ〕【××××膾】

張翰ちょうかんが、故郷蓴菜じゅんさいあつものすずきなますの味を思い出し、辞職して帰郷したという「晋書」文苑伝の故事から》故郷の味。ふるさとを思う気持ちの、おさえがたさをたとえていう語。蓴鱸じゅんろ

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精選版 日本国語大辞典 「蓴羹鱸膾」の意味・読み・例文・類語

じゅんこう‐ろかい ジュンカウロクヮイ【蓴羹鱸膾】

〘名〙 (「晉書‐文苑伝・張翰」の「翰因秋風、乃思呉中菰菜蓴羹鱸魚膾、曰、人生貴志、何能覊宦数千里以要名爵乎、遂命駕而帰」による語で、張翰(ちょうかん)が故郷の蓴菜(じゅんさい)の羹(あつもの)と鱸(すずき)の膾(なます)の味を思い出し、辞職して帰郷したという故事から) ふるさとの味。故郷を思う気持のおさえがたさをたとえていう。蓴鱸
露団々(1889)〈幸田露伴〉九「蓴羹鱸膾(ジュンカウロクヮイ)炉辺半日酒徒と楽しむに如んや」

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四字熟語を知る辞典 「蓴羹鱸膾」の解説

蓴羹鱸膾

ふるさとの味。故郷を思う気持ちのおさえがたさをたとえていう。

[使用例] ああ麻衣葛巾竹外に一榻の茶客と談り、蓴羹鱸膾炉辺に半日を酒徒と楽しむにしかんや[幸田露伴*露団々|1889]

[解説] 中国のちょうかんという人が秋風の立つころに故郷のじゅんさいあつものすずきなますの味を思い出し、望郷の念をおさえがたく、官職をなげうって帰郷したという「晋書―文苑伝」の故事によることば。

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