デジタル大辞泉
「雲雨」の意味・読み・例文・類語
うん‐う【雲雨】
1 雲と雨。
2 《「呉志」周瑜伝による。竜は雲や雨に乗じて昇天するとされるところから》大事業を起こす機会。「雲雨に乗じて雄飛する」
3 《楚の懐王が、朝は雲となり夕には雨となると称する女に夢の中で会い、契りを結んだという宋玉「高唐賦」の故事から》男女の情交。「雲雨の情」
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うん‐う【雲雨】
〘名〙
① 雲と雨。
※本朝無題詩(1162‐64頃)一〇・秋日遊古寺〈
中原広俊〉「雲雨連
レ山秋巖暗。松杉礙
レ日暮煙垂」 〔
詩経‐召南・殷其雷・伝〕
② (龍は雲や雨に乗じて昇天すると考えられたところから) 大事業を行なうのに適した機会。
※宝の山(1891)〈
川上眉山〉
発端「あはれ一度
(ひとたび)雲雨を得ば、縦横無尽に身を働かし、昇天の望を達せんものと」 〔呉志‐周瑜伝〕
③ (中国の戦国時代、楚の懐王が高唐に遊んだとき、朝には雲となり、
夕べには雨になるという
巫山(ふざん)の
神女を夢みて、これとちぎったという「高唐賦」(「文選」所収)で知られる故事から) 男女のちぎり。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
普及版 字通
「雲雨」の読み・字形・画数・意味
【雲雨】うんう
神女が朝雲暮雨となって現われる。男女の情をいう。唐・李白〔清平調詞、三首、二〕詩 一枝の、露にも香を凝らす 雲雨巫山、(巫山の神女)枉(ま)げて斷腸す字通「雲」の項目を見る。
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世界大百科事典(旧版)内の雲雨の言及
【巫山の神女】より
…楚の懐王が夢にこの神女と通じ,襄王も彼女と夢の中で会った。神女が,自分は旦(あした)に朝雲となり暮(ゆうべ)に行雨となると説明したことから,男女の交りを後世,雲雨という。この神女伝説の基盤に古い神話伝承があったことについては,聞一多〈高唐神女伝説之分析〉(《神話与詩》)に詳しい。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」