電話ファックス(読み)でんわファックス

改訂新版 世界大百科事典 「電話ファックス」の意味・わかりやすい解説

電話ファックス (でんわファックス)

電話網利用ファクシミリのうち,NTTで実施しているサービスを電話ファックスという。加入電話回線を用いるファクシミリには,G1形(6分機),G2形(3分機),G3形(1分機)の3種類がある。G2形に用いられている電話ファックス2000は電荷結合デバイスを使用したイメージセンサーによる平面送信走査,感熱ヘッドによる受信走査を採用し,振幅位相変調残留側波帯方式により電送する。G3形に用いられている電話ファックス3000および3300も同様のイメージセンサーを用いており,前者は感熱記録後者は静電記録方式を採用している。両方式とも一次元符号化(走査線方向の相関を利用した符号化),二次元逐次処理符号化(隣接走査線間の相関を利用した符号化)方式を採用しており,標準原稿を1分以内で電送することができる。ISDN用G4形も普及しつつあり,高品質・高速化がはかられている。
ファクシミリ
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「電話ファックス」の意味・わかりやすい解説

電話ファックス
でんわふぁっくす
facsimille

加入電話回線に接続して使用し、直接電気的変換手法で紙に記録するファクシミリ。紙への記録には、特殊な用紙を用いるもののほか普通紙を用いるものが増えている。電話機と切り替えて使用する単独のファクシミリ機のほかに、電話機と一体となっている電話ファックスが一般的である。また、インターネット接続が可能なWeb(ウェブ)ページを表示する液晶ディスプレーを備えた機種や、コピー機能やプリンター機能を兼ねた機種など、多種多様な製品が開発、販売されている。

[三木哲也]

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