相関
そうかん
植物では、個体のある器官などの一部分が、他の器官や部分、あるいは全体の成長を調節する現象をいう。なお、動物においても、こうした現象を相関あるいは協関とよぶ。
根は水分や無機栄養分を地上部に供給し、葉は光合成産物を根に供給していることから、地上部と根は、それぞれ互いの成長を調節しているといえる。このような場合、相関の原因は栄養的なものである。しかし、一般にはホルモンなどの調節物質が媒介となって、相関を示すことが多い。その場合、影響を及ぼす器官、あるいは部分はホルモンの供給源であり、影響を受けるほうはホルモンが作用する標的となる。ホルモンが関係する好例は、頂芽優位の現象(茎の頂芽がその下位の側芽の成長を抑制する現象)と、頂端部によって調節される子葉鞘(しようしょう)の光屈性である。いずれの場合も、オーキシンが相関因子となっている。
[勝見允行]
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そう‐かん サウクヮン【相関】
〘名〙
①
一方が変化すれば他方も変化するように、
相互に関係しあっていること。
※和蘭学制(1869)〈内田正雄訳〉中学条例「少くとも一つの平人学校を取立、
公用の
小学校と相関せしむ」 〔趙孟頫‐弁山佑聖宮次孟君復韻詩〕
②
数学・
物理学で、二つの量または現象がある程度相互に規則的に関係を保って変化すること。
あい‐ぜき あひ‥【相関】
〘名〙 古く相撲で、東西二人の
大関の役があるとき、
次位の大関をいう。
江戸時代、
元祿(
一六八八‐一七〇四)期より
享保(
一七一六‐三六)期に用いられた。現在の張出大関。
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そうかん【相関 correlation】
変量X,Y(例えば各個人の身長と体重)の組(X,Y)の観測値(a1,b1),(a2,b2),……,(an,bn)があたえられたとき,これらをxy平面上の点としてプロットした図を相関図という。またX,Yごとに観測値を階級に分類して,各階級の代表値をそれぞれ{x1,x2,……,xn},{y1,y2,……,ym}としたとき,(xi,yj)の度数がfijであったとして,これらを表にまとめたものを相関表という。
出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報
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