黒鴨(読み)クロガモ

デジタル大辞泉 「黒鴨」の意味・読み・例文・類語

くろ‐がも【黒×鴨】

カモ科の鳥。全長は雄が51センチ、雌が43センチくらい。雄は全身黒色で、くちばしの付け根に黄色いこぶがある。雌は褐色北半球の海に分布。日本では冬鳥 冬》
カルガモのこと。
黒鴨仕立て衣服を身につけていたところから》下男や供の男などをいう語。

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精選版 日本国語大辞典 「黒鴨」の意味・読み・例文・類語

くろ‐がも【黒鴨】

〘名〙 (「くろかも」とも)
① カモ科の海ガモ。全長四五~五〇センチメートル。雄は全身黒色で、くちばしの基部に黄色の隆起物がある。雌は褐色でくちばしは黒い。潜水して貝類などを食べる。アラスカ、アジア北部で繁殖し、冬季に日本、中国など温帯地方の沿岸へ渡る。《季・冬》 〔日葡辞書(1603‐04)〕
② 鳥「かるがも(軽鴨)」の異名。《季・夏》
※俳諧・滑稽雑談(1713)五月「仙覚万葉抄云、黒鴨一名かると云は、鴨の類也、田舎人は黒鴨といふ」
③ (上着、股引ともに黒、紺無地仕立てのものを身につけていたところから) 江戸時代、大家出入りの仕事師や職人、あるいは従僕などの称。また、その服装。明治時代には、車夫などをもいう。
洒落本・禁現大福帳(1755)一「少し飲ならふての分知顔、黒鴨(クロガモ)随身などを似て見るは」

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動植物名よみかた辞典 普及版 「黒鴨」の解説

黒鴨 (クロガモ)

学名Melanitta nigra
動物。ガンカモ科の渡り鳥

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

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