日本大百科全書(ニッポニカ) 「アカカマス」の意味・わかりやすい解説
アカカマス
あかかます / 赤魳
赤魣
red barracuda
[学] Sphyraena pinguis
硬骨魚綱スズキ目カマス科に属する海水魚。北海道のオホーツク海および南西諸島を除く日本、東シナ海、南シナ海に分布する。体は細長く、下あごが突出し、目は小さいが両あごの歯は鋭い。腹びれの始部は第1背びれ始部のはるか前方にある。側線鱗(そくせんりん)は87~94枚。沿岸の浅所に生息する。夜間に活発に活動して、おもに小魚などを捕食する。産卵期は6~7月。1年で20センチメートル余り、2年で30センチメートルたらずに成長する。最大で全長約40センチメートルになる。肉は白くて淡泊であり、干物、塩焼き、煮魚として風味がある。旬(しゅん)は秋季から冬季。
[落合 明・尼岡邦夫]