アタカマ大型ミリ波サブミリ波干渉計(読み)アタカマおおがたミリはサブミリはかんしょうけい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

アタカマ大型ミリ波サブミリ波干渉計
アタカマおおがたミリはサブミリはかんしょうけい
Atacama Large Millimeter/submillimeter Array; ALMA

チリのチャナントール高原にある標高 5000mのアタカマ砂漠に建設された,干渉方式の電波望遠鏡群。通称アルマ望遠鏡。2013年完成。66台のパラボラアンテナ直径 12mが 54台,直径 7mが 12台)で構成され,そのうち 4台の 12mと 12台の 7mアンテナは日本が製作を担当,広がった天体からの信号を観測できるように設計,配置されている。2011年に 16台の 12mアンテナを使用して観測を開始した。観測に使用する電波の周波数は 84~720GHz(ギガヘルツ。波長では 0.42~3.6mmに対応)である。このアンテナ群は,アメリカ国立電波天文台,ヨーロッパ南天天文台,日本の国立天文台による国際共同観測組織である。個々のアンテナで受信される電波信号を,アンテナ群全体にわたって干渉合成すると,直径 16kmの巨大なパラボラアンテナ 1台に相当する解像度が得られる。高い角度分解能と広い電波受信面積により,ビッグバンの少しあとに形成されたはるか遠方の銀河から放出されるミリ波からサブミリ波(波長がミリより少し短い電波)を観測できる。太陽系外惑星(太陽系以外に存在する惑星)形成時のちりダスト)やガスからの電波も観測可能。(→電波天文学

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

アタカマ大型ミリ波サブミリ波干渉計
あたかまおおがたみりはさぶみりはかんしょうけい

ALMA

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

マイナ保険証

マイナンバーカードを健康保険証として利用できるようにしたもの。マイナポータルなどで利用登録が必要。令和3年(2021)10月から本格運用開始。マイナンバー保険証。マイナンバーカード健康保険証。...

マイナ保険証の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android