ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アラリック1世」の意味・わかりやすい解説
アラリック1世
アラリックいっせい
Alaric I
[没]410. コセンチア
西ゴート王 (在位 395~409) 。ローマ軍のゴート人部隊の指揮官から,395年西ゴート王に選ばれた。ローマの助成不履行に対し,ローマ領のトラキア,マケドニア,ギリシアを荒したが,東ローマ皇帝アルカディウスからなだめられ,イリュリクム属州総督職を贈られた (395) 。次いで 401年イタリアに侵入したが西ローマ帝国の将軍 F.スチリコに敗れ,ローマ帝国内に定着地を得て和平を結ぶことを求めたが,西ローマ皇帝ホノリウスに拒否された。スチリコの死後,再びイタリアに侵入,ローマ市を3日間略奪した (410) 。アフリカに渡ろうとして,南イタリアで水難事故で死んだ。
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