日本大百科全書(ニッポニカ) 「アルベゾン閃石」の意味・わかりやすい解説
アルベゾン閃石
あるべぞんせんせき
arfvedsonite
アルカリ角閃石の一種。色の濃淡があるものの、ほとんど不透明に近い柱状結晶をなす。アルカリ深成岩やそのペグマタイトによく産出する。日本では島根県隠岐島後(おきどうご)の石英閃長岩中などに知られる。第一鉄よりマグネシウムが卓越する苦土アルベゾン閃石magnesioarfvedsoniteは、愛媛県四国中央市の五良津(いらづ)山付近などに分布する結晶片岩中から産する。これはアルベゾン閃石に比較して色、条痕(じょうこん)とも淡く、比重もやや小さい。名称はスウェーデンの化学者アルベゾンJohan A. Arfvedson(1792―1841)にちなむ。
[松原 聰]
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