改訂新版 世界大百科事典 「アルマジア」の意味・わかりやすい解説
アルマジア
Roberto Almagià
生没年:1884-1962
イタリアの地理学者。フィレンツェの銀行家の家に生まれ,ローマ大学文学部においてダラ・ベドバGiuseppe Dalla Vedovaについて地理学を学び,1915年,その後継者としてローマ大学教授に任ぜられた。38年から6年間,ユダヤ系という理由でローマ大学の職を奪われ,バチカン図書館に迎えられて地図学史の仕事を続けたが,第2次大戦後復職し,58年までその職にあった。彼の業績は主として歴史地理学および地理的発見史,地図学史の分野のものであるが,イタリア地理学界の指導者としてイタリアの地誌・アトラスの編纂にも従事した。国際的にも著名で,1946年より11年間,国際地理学連合の副会長であった。主要論文は《地理学論文集Scritti geografici》(1961)におさめられている。
執筆者:竹内 啓一
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報