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森林組合 しんりんくみあい

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

森林組合
しんりんくみあい

森林法に基づく森林所有者の共同組織。組合員から委託を受け,生産,販売,流通にいたるまでのサービスを行う。組合員の利益,地位の向上をはかるのを目的とするが,農業協同組合,消費生活組合と違うのは,国土の保全をもはかることに重点がおかれていることである。

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デジタル大辞泉の解説

しんりん‐くみあい〔‐くみあひ〕【森林組合】

森林経営の合理化と森林生産力の増進、森林所有者の経済的・社会的地位の向上をはかるために組織される森林所有者の協同組合。昭和53年(1978)制定の森林組合法に基づいて運営される。

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百科事典マイペディアの解説

森林組合【しんりんくみあい】

1907年の森林法改正時に制度化された,一定地区内の森林所有者の協同組織。現在は1978年制定された森林組合法に基づいている。施設組合と生産組合がある。森林施業合理化と生産力増進のため,前者は経営指導,組合員からの施業・経営の受託,組合員所有森林の経営を目的とする信託の引受,資金貸付,資材購入,林産物販売など,後者は受託・信託の場合を除いて森林経営を行う。
→関連項目協同組合

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農林水産関係用語集の解説

森林組合

森林所有者が出資して設立された協同組合であり、組合員の所有する森林の経営に関する相談や、組合員の委託による森林施業や木材の販売などを行っている。

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世界大百科事典 第2版の解説

しんりんくみあい【森林組合】

1907年森林法改正のときに制度化された森林所有者の団体。森林法は1897年にはじめて制定されたが,それは二つの柱から成り立っていた。一つは営林監督制度,第2は保安林制度であった。営林監督制度は林業の生産活動に対し国が監督し,荒廃を防ぎながら生産を行う基準を与えたもの,保安林制度(保安林)は営林監督制度の補完的措置として土砂の流出や土砂崩れを防止したり,風や砂を防いだりする特定の森林を保護するために設けられたものである。

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大辞林 第三版の解説

しんりんくみあい【森林組合】

森林所有者によって組織される協同組合。森林所有者の地位向上、森林の保持培養、森林生産力の増進を目的とする。

出典|三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

森林組合
しんりんくみあい
forest owners' association英語
Waldgenossenschaftドイツ語

森林所有者が組織する団体。森林組合は世界的にみて二つの型があるといわれている。一つは、森林の荒廃防止や木材の計画的生産などを目的として、森林所有者の強制加入によって成り立つ森林組合で、19世紀後半に設立されたドイツの組織がこれにあたる。他の一つは、林産物の共同販売、資材の共同購入などを目的とし、任意加入による協同組合的な森林組合で、スウェーデンノルウェーなどに存在する組合が該当する。
 日本の森林組合は、ドイツを範とし、1907年(明治40)の森林法の改正で初めて制度化されたもので、施業、造林、土工、保護の4種類の組合が設けられた。しかし、森林所有者の組合設立意欲は小さく、設立されたのは土工組合が大半で、日本林業に与える影響は大きくなかった。戦時体制に入った1939年(昭和14)の森林法改正では、4種の区別をなくし、1市町村1組合を原則とする強制設立・強制加入の森林組合に改変し、木材の生産・販売などの経済事業のほか、民有林行政の末端を担う事業も行うようになった。さらに第二次世界大戦の戦時体制進展とともに、強制伐採による軍需用材供給組織としての役割も担わされた。
 第二次世界大戦後、連合国最高司令官総司令部(GHQ)の団体民主化の方針により、1951年(昭和26)に森林法が全面的に改正され、森林組合はそれまでの強制加入制から、任意加入制の協同組合として新発足することになった。そして、1964年の林業基本法制定後、林業構造の近代化政策の下、小規模な森林所有者にかわって民有林の森林施業を実行する協業組織として育成された。1978年には森林法内の規定から、森林組合法が制定され、森林組合は、独立した法律に基づいて運営される組織となり、その事業範囲が拡大された。[飯田 繁・佐藤宣子]

日本の現行の森林組合

森林組合法(昭和53年法律第36号)は、森林組合の目的を「森林所有者の協同組織の発達を促進することにより、森林所有者の経済的社会的地位の向上並びに森林の保続培養及び森林生産力の増進を図り、もつて国民経済の発展に資する」としており、その目的達成のために森林組合、生産森林組合の2種の組合と、系統組織である森林組合連合会を設けることを規定している。
 このうち森林組合がもっとも重要な役割を担っており、通常、森林組合といえばこの組合のことをさす。2010年(平成22)の時点で、691組合、組合員数約158万人、組合員森林所有面積約1108万ヘクタールであり、都道府県有林を除く民有林面積の68%を占めている。組合のおもな事業は、(1)植林、手入れ、(2)木材の伐採、加工、販売、(3)林業資材の共同購入、(4)融資などの窓口業務、(5)組合員の経営指導、(6)その他(緑化木生産、不在村所有対策など)である。組合経営は約1万7000人の役員と7000人の職員によって担われ、その他に植林や手入れ、伐採を行う2万5000人の林業作業員を雇用している。
 一方、生産森林組合は、入会(いりあい)林野の権利関係を消滅させ、新しい利用を促進させるための法律(入会林野等に係る権利関係の近代化の助長に関する法律、昭和41年法律第126号)に基づいてつくられたものがもっとも多く、約8割を占める。2010年(平成22)の時点で、3224組合で組合員数は約30万人、経営面積は約35万ヘクタールである。
 森林組合連合会は、大阪府を除く46の都道府県森林組合連合会、それらと大阪府森林組合を会員とする全国森林組合連合会が存在する。連合会は、販売、購買、金融、森林保険などの仕事を行うほか、森林組合の経営指導を行っている。[飯田 繁・佐藤宣子]

森林組合の経営課題と取組み

森林組合は第二次世界大戦後、林業生産の担い手として育成・支援されてきたが、事業展開に必要な人材や資金の不足が問題とされた。1962年(昭和37)に森林組合合併助成法が制定され、組合数は1962年3541組合、1990年(平成2)1620組合、2010年(平成22)691組合へと減少し、市町村や流域範囲を超える広域合併の組合も誕生している。しかし、広域合併は組合経営を優先させることになることが懸念されている。木材価格の長期的な低迷の下で、小規模・零細規模の組合員の多くは林業への関心を低下させ、山村地域は過疎・高齢化し、不在村所有の組合員が増加している。森林組合の一部は利益を確保しうる公共事業を優先させ、員外利用の比率を高め、組合員との関係が希薄化している点が問題視されるようになった。また、組合経営による製材等の木材加工工場の経営不振や民間事業体への圧迫なども指摘されるようになった。
 そうしたなかで、2009年の森林・林業再生プランでは、森林組合の最優先の事業は小規模零細な私有林所有者に対して施業を提案し、地域的な施業団地を形成して、路網整備と間伐の共同実施による施業の低コスト化を図り組合員への利益還元を行うという、「提案型集約化施業」を推進することとされた。そのために、同再生プランは森林組合の職員を森林施業プランナーとして養成することや、行政には森林組合と民間林業事業体との競争条件を等しくする必要があると指摘した。
 全国森林組合連合会は、再生プランの具体化を受けて2011年に「国産材の利用拡大と森林・林業・再生運動」を全国的に展開している。[佐藤宣子]
『志賀和人著『民有林の生産構造と森林組合』(1995・日本林業調査会) ▽堀靖人著『山村の保続と森林・林業』(2000・九州大学出版会) ▽志賀和人・成田雅美編著『現代日本の森林管理問題』(2000・全国森林組合連合会) ▽遠藤日雄編著『現代森林政策学』(2008・日本林業調査会) ▽林野庁編『森林・林業白書』各年版(農林統計協会)』

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