改訂新版 世界大百科事典 「アレチウリ」の意味・わかりやすい解説
アレチウリ
bur-cucumber
star-cucumber
Sicyos angulatus L.
道端や荒れ地に生えるウリ科の帰化植物。一年生のつる植物で,茎は数mに伸び,巻ひげで他物によじのぼる。葉は長い柄があって互生し,浅く3~7裂して長さ幅ともに8~13cm,表面には白い小突起があってざらつく。雌雄同株で,夏から秋にかけて葉のつけ根から柄のある花序を出し,雄花は円錐状の花序を作り,黄白色で径約1cm。おしべは合生して花の中央につき出た柱の先に,長く曲がりくねった葯が球状に集まっている。雌花はやや小型で径6mmぐらい,柄の先に10個内外が球状に集まり,花冠は5裂して星形。下部にふくらんだ子房には粗い毛が生えている。果実は楕円形でやや扁平,表面には軟毛や粗いとげ状の毛があり,中に1個の種子がある。北アメリカ原産で,最近本州,四国,九州の各地の河原などにはびこっている。時に観賞用に栽培される。
執筆者:村田 源
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報