現代外国人名録2016 「アンジェイワイダ」の解説
アンジェイ ワイダ
Andrzej Wajda
- 職業・肩書
- 映画監督,演出家
- 国籍
- ポーランド
- 生年月日
- 1926年3月6日
- 出生地
- スヴァウキ
- 学歴
- クラクフ美術学校卒,ウージ国立映画高等学校演出科〔1952年〕卒
- 勲章褒章
- 勲三等旭日中綬章(日本)〔1995年〕, ロシア友好勲章〔2010年〕
- 受賞
- アカデミー賞名誉賞(第72回,1999年度)〔2000年〕,カンヌ国際映画祭国際審査員賞(第10回)〔1957年〕「地下水道」,ベネチア国際映画祭国際映画批評家連盟賞(第20回)〔1959年〕「灰とダイヤモンド」,モスクワ国際映画祭監督賞(第7回)〔1971年〕「白樺の林」,モスクワ国際映画祭金賞(第9回)〔1975年〕「約束の土地」,カンヌ国際映画祭国際映画批評家連盟賞(第31回)〔1978年〕「大理石の男」,カンヌ国際映画祭グランプリ(第34回)〔1981年〕「鉄の男」,セザール賞〔1983年〕,京都賞(表現芸術部門賞)〔1987年〕,ベルリン国際映画祭銀熊賞(貢献賞,第46回)〔1996年〕「ホーリー・ウィーク」,世界文化賞(演劇・映像部門,第8回)〔1996年〕,ベネチア国際映画祭特別功労賞(第55回)〔1998年〕,ベルリン国際映画祭名誉金熊賞(第56回)〔2006年〕,ベルリン国際映画祭アルフレッド・バウアー賞(第59回)〔2009年〕「タタラーク」
- 経歴
- 父は陸軍将校、母は教師で、父は第二次大戦中に“カチンの森事件”で殺害された。1942年から対ドイツレジスタンス運動に参加。大学在学中に短編映画を撮る。その後、助監督を経て、’54年「世代」で監督デビュー。この作品と「地下水道」(’57年)、「灰とダイヤモンド」(’58年)の抵抗三部作で、ポーリッシュ・リアリズムの先駆となった。以後数々の作品を発表、名実共に世界の巨匠となる。’78年ポーランド映画製作者同盟議長に就任。ワレサの“連帯”に同調し、民衆の側に立った力強い映像を生み出したが、’81年ポーランドに戒厳令が発せられ、’83年同議長の職を追われる。祖国での映画製作が不可能になり、フランスやドイツの協力で新作を手がけた。’86年に「愛の記録」を製作し、ポーランド映画界に復帰。2007年には“カチンの森事件”を題材にした映画「カチンの森」を発表。他の代表作に「約束の土地」(’75年)、「大理石の男」(’77年)、「鉄の男」(’81年)、「ダントン」(’82年)、「ドイツの恋」(’83年)、「悪霊」(’87年)、「コルチャック先生」(’90年)、「聖週間」(’95年)、「パン・タデウシュ物語」(’99年)などがある。舞台演出活動も盛んで、ドストエフスキーの演出家としても名高い。’89年2月には坂東玉三郎主演の舞台「ナスターシャ」(「白痴」の舞台化)の演出を手がけた。’89年6月〜’91年10月上院議員。’90年反ワレサ議長派による新党“市民運動・民主行動”(ROAD)に参加。’92〜94年大統領諮問機関・文化評論議会議長。知日家で、’94年自身の案による“日本美術・技術センター”(浮世絵コレクションを中心)がポーランドの古都・クラクフ市に完成。
出典 日外アソシエーツ「現代外国人名録2016」現代外国人名録2016について 情報