アンボン(英語表記)Ambon

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アンボン」の意味・わかりやすい解説

アンボン
Ambon

旧称アンボイナ Amboina。インドネシア,マルク (モルッカ) 諸島中部の港市。マルク州の州都。セラム島南西方にあるアンボン島の南岸に位置し,バンダ海にのぞむ。年平均気温 26.7℃,月降水量 114mm (11月) ~638mm (6月) 。チョウジの産地であるセラム島,アンボン島を控えた港町として,中世にはイスラム商人による香料貿易の中心地として繁栄。 1512年ポルトガル人が侵入して以来,ヨーロッパ列強の争奪の的とされたが,アンボイナ事件ののちオランダが支配権を握った。住民の大部分はメラネシア人キリスト教徒で,インドネシア独立に際しては,南マルク共和国として分離を要求したり,オランダ軍に加わったりした者も多い。港はチョウジ,米,コーヒー,砂糖などを積出し,カツオ,マグロなどの大型漁船の基地となっている。人口 31万 3100 (1995推計) 。

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