イブネ・ヤミーン(その他表記)Ibn-e Yamīn, Amīr Maḥmūd

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「イブネ・ヤミーン」の意味・わかりやすい解説

イブネ・ヤミーン
Ibn-e Yamīn, Amīr Maḥmūd

[生]1286. ホラーサーン,ファルユーマド
[没]1368
ペルシア詩人地主で詩人であった父の影響で早くから作詩を始め,のちに宮廷詩人としてサルバダール政権下の貴族に仕えた。戦乱で前期の 1342年までの詩集は失われ,現存の『イブネ・ヤミーン詩集』 Dīwān-e Ibn-e Yamīnはそれ以降の作品である。哲学,倫理,神秘主義的な断片詩「キタ」 qiṭ`ahにすぐれ,当時の混乱した世相をよく反映した詩で知られる。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「イブネ・ヤミーン」の意味・わかりやすい解説

イブネ・ヤミーン
いぶねやみーん
Ibn-e Yamīn
(1287―1368)

ペルシアの詩人。イラン東部のホラサーン地方で詩人の子として生まれる。同地方のサルバダール朝やクルト朝に宮廷詩人として仕えた。約5000句からなる『イブネ・ヤミーン詩集』は断片詩からなる詩集で、この分野で高い地位を占める。現存する詩集は晩年の作品で、それ以前の作品は戦乱で散逸した。彼の詩には警句が多く含まれ、当時の世相をよく反映していることで名高い。

[黒柳恒男]

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