日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
ウスチ・オルディンスキー・ブリヤーチア
うすちおるでぃんすきーぶりやーちあ
Усть-Ордынский Бурятия/Ust'-Ordïnskiy Buryatiya
ロシア連邦イルクーツク州に属する自治管区。ウスチ・オルディンスキー・ブリヤート自治管区Усть-Ордынский Бурятский автономный округ/Ust'-Ordïnskiy Buryatskiy avtonomnïy okrugともいう。1937年に創設されたが、1977年までは民族管区といった。シベリアのバイカル湖の西方に位置する。面積2万2400平方キロメートル、人口14万4000(1998)。行政中心地はウスチ・オルディンスキー。人口1万2800(2003推計)。
この地域は標高1000メートル前後の台地で、西部をアンガラ川が貫流する。平均気温は1月零下22℃、7月17℃。年降水量は270~330ミリメートル。
1989年国勢調査による民族構成は、ロシア人(7万6827、56.5%)、ブリヤート人(4万9298人、36.3%)が主である。ブリヤート人はモンゴル系民族で、ブリヤート語もモンゴル系の言語、宗教は仏教(チベット仏教)である。
おもな産業は、石炭、石膏(せっこう)の採掘、林業、木材加工、食品加工などの工業、乳・肉用牛、ヒツジの牧畜、穀物(小麦)栽培が行われている。
[上野俊彦]