ウー・オッタマ(読み)うーおったま(英語表記)U Ottama

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ウー・オッタマ」の意味・わかりやすい解説

ウー・オッタマ
うーおったま
U Ottama
(1879―1939)

ビルマ(現ミャンマー)の僧侶(そうりょ)。政治運動の指導者。本名はポートウンアウン。アラカン州アキャブ町の出身。過激な言動は宗門界から異端視されたが、植民地時代におけるビルマの民族運動に強い影響を与えた。16歳で得度、19歳で具足戒を受けた。出家のままインド、エジプト、フランス、日本、中国、安南(現ベトナム)などを歴訪して1918年に帰国。インド滞在中に国民会議派の運動に触発され、帰国後は反植民地講演を各地で行い、民衆の政治意識を啓蒙(けいもう)した。1922年に政府誹謗(ひぼう)罪で逮捕投獄され10か月間服役し、1923年にも再逮捕されて3年の刑に服した。その後納税拒否運動を指導して1928年に三度目の投獄にあった。1939年9月、ラングーン(現ヤンゴン)市内で行き倒れとなり死去。著書に『日本国事情』がある。

大野 徹]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ウー・オッタマ」の意味・わかりやすい解説

ウー・オッタマ
U Ottama

[生]1878
[没]1939
ビルマ (現ミャンマー) の民族主義運動創始者の一人。 1914年にビルマ仏教青年会 YMBA結成に参加し,日本に長期間滞在した体験記『ジャパン』 (1915) を出版して,ビルマ青年に大きな影響を与えた。

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