具足戒(読み)ぐそくかい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

具足戒
ぐそくかい

仏教で出家した男女の修行者 (比丘比丘尼) が遵守すべきのこと。具戒,進具戒,大戒などともいわれる。出家者としての生活に入ろうとする者は,この具足戒を受けて,初めて出家者の集団 (僧伽) に入ることができた。『四分律』では,男性の修行者は 250戒,女性は 348戒であるとされ,数が異なるのみでなく,内容上差異がある。のちには,これが「すべてをそなえた完全な戒」の意味に考えられた。

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百科事典マイペディアの解説

具足戒【ぐそくかい】

小乗仏教の僧・尼僧の戒。また出家教団(僧伽(そうが))に入るための条件となるもの。本来完全な戒の意。入団に際して10人の僧が入団希望者にこの戒を守ることを誓わせる儀式があり,スリランカ,ミャンマー,タイなどでは現在も行われる。日本ではほとんど実行されず,律宗がそのなごりを伝える。
→関連項目戒律信行比丘

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大辞林 第三版の解説

ぐそくかい【具足戒】

僧の守るべき戒律。完全な戒、すべての戒の意とされ、一般に男僧に二五〇戒、尼僧に三四八戒があるとされる。具戒。大戒。

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精選版 日本国語大辞典の解説

ぐそく‐かい【具足戒】

〘名〙 (「具足」は近づくの意で、涅槃に近づくことをいう。また、教団で定められた完全円満なものの意とも) 仏語。比丘、比丘尼が受持する戒律。四分律では、比丘は二五〇戒、比丘尼は三四八戒を数える。具戒。大戒。
※観智院本唐大和上東征伝(779)「於西京実際寺、登壇受具足戒
※源平盛衰記(14C前)四〇「具足戒(グソクカイ)の時、又改めて空海と号す」 〔四分律‐三三〕

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世界大百科事典内の具足戒の言及

【受戒】より

…仏弟子となるためには必ず道徳の基準となる戒を受けなければならないが,戒には出家と在家,その他の相違によっていくつかの種類があり,それに応じて受戒の作法にも相違がある。在家の戒としては五戒や八斎戒(はつさいかい)があり,また出家の戒としては比丘や比丘尼の具足戒,沙弥(しやみ)や沙弥尼の十戒,式叉摩尼(しきしやまに)の六戒(これは十戒に含まれる)などがあるが,八斎戒が1日(1昼夜),式叉摩尼の六戒が2年に限られているのに対し,他は捨戒しない限り,一生涯保つべきものである。受戒作法のうち最も複雑なのはもちろん出家の具足戒で,これには戒和上(かいわじよう)と羯磨阿闍梨(こんまあじやり)と教授阿闍梨,それに7人の証人(〈三師七証〉。…

※「具足戒」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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