日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
エコール・ノルマル・シュペリュール
えこーるのるまるしゅぺりゅーる
École Normale Supérieure
1794年フランス国民公会によってパリに設立された国立教員養成機関で高等師範学校。大学とは別系統のエリート養成機関であるグランゼコールの一つで、本来はリセ(中等学校)の教授の養成を目的としているが、現実には大学教授の資格を取得する者が少なくない。1903年からパリ大学の構成下に入った。入学選抜はきわめて厳しく、18歳から23歳までの青年が大学入学資格(バカロレア資格)取得後、約2年間の準備課程を経て、入学試験に合格しなければならない。学生は試補公務員としての身分をもち、給与を支給され、授業料は無料。学生はノルマリアンnormalienとよばれ、教育界だけでなく政界、官界、学界、文学、ジャーナリズムなどに進出している。同じくパリにある女子高等師範学校École Normale Supérieure de jeunes fillesは1881年に創設され、1959年以降この男子校と同格に扱われるようになった。
[喜多村和之]