エンゲリス(読み)えんげりす(その他表記)Энгельс/Engel's

デジタル大辞泉 「エンゲリス」の意味・読み・例文・類語

エンゲリス(Engel's/Энгельс)

ロシア連邦西部、サラトフ州都市。ボルガ川東岸、州都サラトフ対岸に位置する。旧称ポクロフスク。帝政ロシア時代、多くドイツ人入植。1931年、ドイツマルクス主義の思想家フリードリヒ=エンゲルスにちなみ、現名称に改称された。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「エンゲリス」の意味・わかりやすい解説

エンゲリス
えんげりす
Энгельс/Engel's

ロシア連邦西部、サラトフ州の都市。ボルガ川左岸の港市で、対岸のサラトフと橋で結ばれている。人口18万9100(1999)。トロリーバス製作、化繊製材食肉製造が主要工業である。市は1747年に始まり、ロシア革命(1917)前に商業を中心として発展した。この地域にドイツ人の入植者が多数居住していたことから、ロシア革命後つくられたドイツ・ボルガ自治共和国(1922~41)の首都であった。市名は、マルクスとともに科学的社会主義を創設したフリードリヒ・エンゲルスにちなんで、1931年にポクロフスクから改称された。

[中村泰三]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「エンゲリス」の意味・わかりやすい解説

エンゲリス
Engel's

1931年までポクロフスク Pokrovsk。ロシア西部,サラトフ州の都市。ボルガ川中流部左岸の河港都市で,州都サラトフの対岸に位置する。 1747年建設され,商業,交易の中心地として発展。ドイツ人居住者の多いことから,ロシア革命後つくられたドイツボルガ自治共和国 (1922~41) の首都となり,工業が発達。現在,トロリーバス,ディーゼル機関,化繊,木材加工,食品 (食肉) ,建設資材などの工業がある。市民にはサラトフへの通勤者が多い。人口 20万2401(2010)。

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