デジタル大辞泉
「おりゃらします」の意味・読み・例文・類語
おりゃら◦します
[連語]《動詞「おりゃる」の未然形+尊敬の助動詞「します」》
1 「ある」の尊敬語で、補助動詞的に用いる。…でいらっしゃる。
「清水の観音は、妻観音に―◦します」〈虎明狂・瞽女座頭〉
2 「ある」の丁寧語で、補助動詞的に用いる。…でございます。
「さてこれは、何の用に立つ物で―◦しますぞ」〈虎清狂・鏡男〉
[補説]尊敬語の例は少なく、江戸初期の狂言本では丁寧語として、主として女性が改まった場面で用いた。
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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おりゃら‐し‐・ます
- 〘 連語 〙 ( 「おりゃる」に四段型の尊敬の助動詞「します」が付いたもの。「来る」「行く」「ある」「居る」の意の尊敬語。多く女性が用いた ) いらっしゃいます。
- [初出の実例]「鎌倉の女郎は、〈略〉宇都の宮笠きりりと召されておりゃらします」(出典:虎寛本狂言・比丘貞(室町末‐近世初))
おりゃらしますの語誌
語の成立は、これと同様の「おじゃらします」よりも先行したようである。用例のほとんどが江戸初期の狂言台本に集中し、虎清本、虎明本における使用例の大半は女性語として用いられている。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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