オルトフェニルフェノール(読み)おるとふぇにるふぇのーる(その他表記)ortho-phenylphenol

デジタル大辞泉 の解説

オルトフェニル‐フェノール(orthophenyl phenol)

芳香族炭素一種フェノールベンゼン環の結合した物質グレープフルーツレモンなどの輸入柑橘かんきつ類に、かび防止剤として用いられる。発癌はつがん性があるとされる。OPP

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日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

オルトフェニルフェノール
おるとふぇにるふぇのーる
ortho-phenylphenol

2-フェニルフェノール、2-(あるいはオルト)ヒドロキシビ(あるいはジ)フェニルともいう。無色鱗片(りんぺん)状の結晶。比較的穏やかであるが、特有の臭気がある。水には実質的には溶けないが、ほとんどの有機溶媒に可溶。ラットに経口投与したときの50%生存量はキログラム当り2.48グラム。日本では1970年代後半までは殺菌剤としての使用が禁止されていたため、この薬品で処理した果実の輸入が問題とされた。

[徳丸克己]


オルトフェニルフェノール(データノート)
おるとふぇにるふぇのーるでーたのーと

オルトフェニルフェノール

 分子式 C12H10O
 分子量 170.20
 融点  55.5~57.5℃
 沸点  280~284℃

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