精選版 日本国語大辞典 「お上」の意味・読み・例文・類語
お‐かみ【御上・御内儀・女将】
- 〘 名詞 〙 ( 「お」は接頭語 )
- ① 天皇、主上、また朝廷をいう女房詞、公家言葉。〔公家言葉集存(1944)〕
- ② 幕府や政府など、時の政治をとり行なう機関。
- [初出の実例]「町中はいふにおよばず、御上(オカミ)へ此段訴へて」(出典:浮世草子・世間娘容気(1717)四)
- ③ 貴族を呼ぶ尊敬語。
- ④ 武家で、臣下が主君やその奥方などを呼ぶ尊敬語。
- [初出の実例]「しか殿御上をは小山田羽州給て駒はしゑ御同心御申候」(出典:勝山記‐天文一五年(1546))
- ⑤ 商家で奉公人や出入りの者が主人やその家族をさしていう尊敬語。
- [初出の実例]「おかみ御一人とありしは此奥様のお事ならん」(出典:浄瑠璃・日本西王母(1699頃)五)
- ⑥ 他人の妻。御内儀。多く、中流以下の人々の妻に対して用いられる。
- ⑦ 料理屋、茶屋などの女主人。女将。