カナダ進歩保守党(読み)カナダしんぽほしゅとう(英語表記)Progressive Conservative Party of Canada

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カナダ進歩保守党」の意味・わかりやすい解説

カナダ進歩保守党
カナダしんぽほしゅとう
Progressive Conservative Party of Canada

カナダの二大政党の1つ。 1854年に保守党として結成されたカナダ最古の政党で,67年イギリスからの自治権獲得の中心となった。伝統的にイギリス連邦との結びつきを重視し,原則的に保護貿易主義を掲げてきた。第1次世界大戦後,自由党政権交代を繰返してきた。 1942年現名称に改称。 68年以来3回の総選挙で自由党に連続して敗れたため,党内刷新運動が起り,76年2月 36歳の下院議員 C.J.クラーク党首選出。 79年5月の総選挙では,過半数にいたらなかった (282議席中 132) ものの第1党となり,13年ぶりに政権の座についた。しかし,クラーク党首の指導力の不足と,公約に反して増税を含む予算案を提出したことから,同年末議会での信任投票に敗れた。このため議会を解散し,翌 80年2月の総選挙にのぞんだが,282議席中 103議席を得たにとどまり,1年に満たず与党を追われた。しかし 84年9月の総選挙で勝利して政権に復帰,マルルーニー政権が樹立された。 88年 11月選挙でも圧勝し,第2次マルルーニー政権が発足したが,経済の低迷などにより支持が低下し,また地域の政党が躍進するなか,93年6月にはマルルーニーに代り K.キャンベルが党首につき,あわせてカナダ初の女性首相に就任した。しかし,10月総選挙で大敗し,下院 295議席中2議席にまで落込み,同年 12月,大敗の責任を取ってキャンベル党首は辞任し J.シャレーが後任についたが,97年6月の総選挙でも 20議席を確保するにとどまった。 98年6月,シャレー党首はケベック州の州自由党党首に転身し,同年 10月クラークが新党首に選出された。

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