カボタージュ(英語表記)cabotage

翻訳|cabotage

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カボタージュ」の意味・わかりやすい解説

カボタージュ
cabotage

沿岸貿易。1国内の2地点間の旅客または貨物運送をいう。元来海上運送において国際慣習として成立し,発達したもので,国家は自国沿岸の航海貿易から自由に外国船舶を排除し,これを自国船舶にのみ留保することができた。この海上慣習が航空運送に持込まれたものが「エア・カボタージュ」で,1国の領域内の2地点間の航空運送は,自国機にのみ許可し,外国機は排除されるのが普通である (国際民間航空条約7) 。もとは1国の地理的に同一沿岸の港の間の運送をいったが (プチ・カボタージュ) ,近時拡大傾向にある。本国と海外領域の2地点間を運送するグラン・カボタージュ grand cabotageは,航空機の場合は一般的に認められるが,船舶についても次第に自国船舶に留保される傾向にある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報