カランドリニア(その他表記)Calandrinia umbellata; rock purslane

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カランドリニア」の意味・わかりやすい解説

カランドリニア
Calandrinia umbellata; rock purslane

スベリヒユ科の1属で世界に約 150種が分布するが,カランドリニア・ウンベラータという種が一般にカランドリニアの名で栽培される。本来多年草であるが,園芸的には一年草として扱われる。直径2~2.5cmの小さな花は,輝くようなつやのある紫紅色の花弁をもち,雨や曇天時には花を閉じる。花弁は同じスベリヒユ科のマツバボタンのように薄く,紫紅色とクリーム色に咲き分ける品種や白花品種もある。草丈は6~15cmで,線状の葉は表面細毛がある。鉢植えなどで栽培される。水はけのよい砂質土壌が適し,日当りのよい場所を好む。高温多湿には弱い。夏は半日陰で雨に当てないようになるべく涼しく管理する。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「カランドリニア」の意味・わかりやすい解説

カランドリニア
からんどりにあ
[学] Calandrinia

スベリヒユ科(APG分類:スベリヒユ科)の多肉質の一年草または多年草。熱帯アメリカを中心に、一部はオーストラリアにも原産する。和名マツゲボタンと称する1種があるが一般的ではなく、最近はC. umbellata DC.がハイマツゲボタン(アンデスマツゲボタン)の名で小鉢作りされている。茎は地をはい、毛に覆われた細い葉を多数つける。初夏から盛夏にかけて紫紅色の径2センチメートルほどの梅花状の花を多数つけ、昼に開き夕方に閉じる。実生(みしょう)または挿芽で容易に殖える。小鉢で乾燥ぎみに育てる。冬は0℃前後まで耐える。

[伊藤秋夫 2021年2月17日]

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