ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カロライン」の意味・わかりやすい解説
カロライン[アンスバハ]
Caroline of Ansbach; Wilhelmina Carolina
[没]1738.11.20. ロンドン
イギリス王ジョージ2世の妃。キャロラインとも表記される。ドイツのブランデンブルク・アンスバハ辺境伯ヨハン・フリードリヒの娘。新教徒のゆえに二,三のドイツ諸侯家との縁談が破談になった末,1705年ハノーバー家のジョージと結婚。 14年義父がジョージ1世としてイギリス王位を継いだため,同年皇太子妃として夫とともに渡英。 27年夫の即位により王妃になった。 R.ウォルポールを積極的に支持し,夫の不在中は摂政をつとめ,文化を保護し,宗教的には寛容支持者で,よく夫を助けたが,長男フレデリック・ルイスとは疎遠であった。
カロライン[ブランズウィック]
Caroline of Brunswick; Karoline Amalie Elisabeth
[没]1821.8.7. ロンドン
イギリス王ジョージ4世の妃。キャロラインとも表記される。ブラウンシュワイク (ブランズウィック) 公カルル・ウィルヘルム・フェルディナントの次女。 1795年皇太子時代のジョージと結婚したが,ジョージはすでに 85年以来カトリックの一婦人と内縁関係にあり,96年の長女誕生後まもなく,カロラインは夫と別居。 1820年ジョージの即位に際して,彼女が王妃としての権利を主張すると,王と政府は離婚法案を議会に提出した。しかし,世論が王妃を支持し,不成立に終ったものの重大な政治問題となった。
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