カワゴロモ(読み)かわごろも

日本大百科全書(ニッポニカ) 「カワゴロモ」の意味・わかりやすい解説

カワゴロモ
かわごろも / 川衣
[学] Hydrobryum japonicum Imamura

カワゴケソウ科(APG分類:カワゴケソウ科)の多年草。根は扁平(へんぺい)な葉状体となり、円形で浅く裂け、上面数か所に針状葉を束生する。花茎上の葉は少数で2列に互生し、鱗片(りんぺん)状で分裂しない。花期は10~12月。雄しべは1、2本で、下部で合生し、蒴果(さくか)は円形で脈があり、2等片に分かれ、各片とも宿存する。急流の岩に生え、九州南部の限られた河川のほか、中国や東南アジア北部にも分布する。カワゴケソウとともにこの科の日本産2属中の代表種で、前者より各部とも小形で単純であり、蒴果に脈がある点が異なる。

[小林純子 2020年7月21日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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