カンナ科(読み)カンナか(その他表記)Cannaceae

精選版 日本国語大辞典 「カンナ科」の意味・読み・例文・類語

カンナ‐か‥クヮ【カンナ科】

  1. 〘 名詞 〙 単子葉植物の科の一つ。一属五五種あり、アメリカ大陸、熱帯アジア、アフリカに分布する。葉には葉舌や「まくら」がない。花は頂生するかたつむり状の花序につき、両性で不整形。がく片は三、花弁も三。雄ずいは大部分花弁化し顕著で、一端に葯(やく)室をつける。子房下位で三室、各室に多数の卵子があり、花弁状の花柱をもつ。多くの園芸品種があり、日本でも広く栽培されている。だんどく科。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カンナ科」の意味・わかりやすい解説

カンナ科
カンナか
Cannaceae

単子葉植物ショウガ目の1科。おもに南・北アメリカ大陸に1属 (カンナCanna) 50余種がある。地下に根茎をもち,バショウ科に似た長柄のある根生葉をつける。株の中心から花茎を出し,頂端に通常2個一組みの花をつける。花被片は6枚あり,外側の3枚 (外花被=萼片) は内側の3枚 (内花被=花弁) より短い。この科の最大の形態的特徴はおしべにあり,通常3本は花弁状になっており,特に1本は大きく「唇弁」状に展開する。また,この花弁状のおしべには一端に (やく) をつけるものもある。園芸植物として広く栽培されるカンナ (ハナカンナ) は人工的につくられた雑種であるが,熱帯アジア原産のダンドクは古くから琉球列島などの暖地で栽培されている。また,アンデス地域には古くから根が食用とされた種類 (ショクヨウカンナ C.edulis) がある。

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