ガガンボ(英語表記)Tipulidae; crane-fly

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ガガンボ」の意味・わかりやすい解説

ガガンボ
Tipulidae; crane-fly

双翅目ガガンボ科に属する昆虫総称語源は「蚊の母」であって,カガンボというのが正しいといわれる。また俗にカトンボともいう。カを大きくしたような形で,体も翅も細長い。肢もきわめて長いが脱落しやすい。非常に多くの種が含まれ,形態も多様化しており,なかには翅を欠くものもある。大きさもカに近い小型種から最大のミカドガガンボ Holorusia mikadoのように翅の開張 80mmをこえるものまでさまざまである。幼虫は水中や湿った地中にすむ。キリウジガガンボ Tipula ainoは水田付近に普通で,幼虫はイネの根を食害するため切蛆 (きりうじ) と呼ばれる。近縁の科にヒメガガンボ科とシリブトガガンボ科があり,口器の構造と翅脈によって識別される。 (→双翅類 )

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