キム・ソウン(読み)キム ソウン(その他表記)Kim So-un

20世紀日本人名事典 「キム・ソウン」の解説

キム・ソウン
キム ソウン
Kim So-un

07の詩人,随筆家



国籍
韓国

生年
1907年12月5日

没年
1981年11月2日

出生地
釜山

本名
金 教煥(キム ギョファン)

別名
別名=鉄 甚平(テツ ジンペイ)

学歴〔年〕
開成中夜間部(東京)中退

主な受賞名〔年〕
韓国文化勲章〔’80年〕

経歴
生後まもなく父が暗殺され孤児となり、大阪の親類を頼って1920(大正9)年13歳の時日本へ。北原白秋や白鳥省吾などと交流をもち、’25(大正14)年詩集「出帆」を発表して日本文壇で注目を浴びる。詩作のほかに日本語と朝鮮語の類似性などを独力で研究、’33(昭和8)年「諺文(おんもん)朝鮮口伝民謡集」として発表した。戦前、日本に34年間滞在し「朝鮮民謡集」「朝鮮童謡選」「朝鮮民謡選」など朝鮮半島の伝承文学を多く紹介した。第2次大戦後、韓国籍を得て、帰国後も母国語と日本語の両方で活躍し、日本で「朝鮮詩集」、エッセイ集「日本という名の汽車」「近く遙かな国から」などを出版。’52年から’65年まで日本に滞在。帰国後には、「現代韓国文学選集」(全5巻)を編訳し、「韓日辞典」を大成させた。自伝的随筆「天の涯に生くるとも」がある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「キム・ソウン」の意味・わかりやすい解説

キム・ソウン(金素雲)
キム・ソウン
Kim So-un

[生]1907.1.5. 釜山
[没]1981.11.2
朝鮮・韓国の詩人,随筆家。本名,キョジュン (教重) 。 13歳で日本に渡り,以後 30数年滞日。この間,一時帰国して児童教育機関の経営や少年の啓蒙活動にも従事。早い時期から日本への朝鮮文学の紹介にも尽力し,朝鮮語の『朝鮮口伝民謡集』 (1933) とその抄訳『朝鮮民謡選』 (33) を東京で刊行,その流麗な翻訳で知られる。また卓抜な日本語力を駆使して多くの随筆も書き,随筆,翻訳を通じて相互理解のために貢献した。

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百科事典マイペディア 「キム・ソウン」の意味・わかりやすい解説

キム・ソウン

金素雲

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