キュルチス(その他表記)Curtis, Jean-Louis

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「キュルチス」の意味・わかりやすい解説

キュルチス
Curtis, Jean-Louis

[生]1917.5.22. オルテス
[没]1995.11.11. パリ
フランスの小説家,批評家。各地のリセ (高等中学校) で英語教師をつとめるかたわら創作。処女作『青年』 Les Jeunes hommes (1946) ののち,レジスタンスに取材した『夜の森』 Les Forêts de la nuit (47) でゴンクール賞受賞した。ほかに『正義立場』 Les Justes Causes (54) ,『虚飾』 La Parade (60) ,評論『高等馬術』 Haute École (50) など。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「キュルチス」の意味・わかりやすい解説

キュルチス
きゅるちす
Jean-Louis Curtis
(1917―1995)

フランスの小説家。『若者たち』(1946)で世に出、占領下フランス人の生活を描いた『夜の森』(1947)でゴンクール賞を受賞。その続編『正義の立場』(1954)、『若い二人』(1967)などに、青春にかいまみた夢と希望が現実にまみれていくさまを見つめて、細やかに、またアイロニーを込めた文体で時代の証言というべき風俗画を描く。また『糸杉木蔭(こかげ)のお茶』(1969)では、伝統的心理分析小説の冴(さ)えもみせる。晩年はシェークスピア劇の優れたフランス語訳台本を提供した。

小林 茂]

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