糸杉(読み)イトスギ

デジタル大辞泉 「糸杉」の意味・読み・例文・類語

いと‐すぎ【糸杉】

ヒノキ科の常緑高木。高さ約45メートルにも達する。樹皮灰褐色。葉はうろこ状で十字形につく。材は建築船舶楽器などに用いる。サイプレス西洋檜せいようひのき
[補説]作品名別項。→糸杉

いとすぎ【糸杉】[作品名]

原題、〈チェコCypřišeドボルザークの歌曲集。全18曲。1865年作曲。モラビアの詩人モラフスキーの同名詩集に基づく。のちに第12曲が弦楽四重奏に編曲された。

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精選版 日本国語大辞典 「糸杉」の意味・読み・例文・類語

いと‐すぎ【糸杉】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ヒノキ科の常緑高木。アフガニスタン以西、地中海沿岸に分布し、庭木や街路樹にもされる。高さ三〇メートル、直径〇・七メートルに達する。樹形は狭円錐形か円柱形。樹皮は灰褐色でうすくはがれる。葉は針形。四~五月頃に開花し、実は直径二~三センチメートルの卵形種子は非常に狭い羽をもつ。材は淡黄褐色で建築、家具、船舶、楽器などに用いる。イタリアンサイプレス。せいようひのき。ほそいとすぎ。ほそいとひば。
  3. と同属の常緑高木の総称。中国揚子江沿岸産のシダレイトスギ、北アメリカ西部産のマクナブイトスギなどがある。
  4. コノテガシワの園芸変種。枝が垂れ下がり、まばらに分枝する。いとひば。〔日本植物名彙(1884)〕
  5. スギの園芸品種、仙人杉(せんにんすぎ)の別名。

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デジタル大辞泉プラス 「糸杉」の解説

糸杉

チェコの作曲家アントニン・ドヴォルザークの歌曲集(1865)。全18曲。モラヴィアの詩人グスタフ・フレーガー・モラフスキーの詩集『糸杉』に基づく。のちに弦楽四重奏として編曲された。

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動植物名よみかた辞典 普及版 「糸杉」の解説

糸杉 (イトスギ)

植物。シソ科一年草イヌコウジュ別称

糸杉 (イトスギ)

植物。ヒノキ科の園芸植物

糸杉 (イトスギ)

植物。児手柏の変種

糸杉 (イトスギ)

植物。仙人杉の別称

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世界大百科事典(旧版)内の糸杉の言及

【ゴッホ】より

…いわゆる〈ゴッホの耳切り事件〉という悲劇的な結末をみたゴーギャンとの共同生活を別にすれば,アルル時代はゴッホにとって実り豊かなものであった。この時期の《ひまわり》《麦畑》《糸杉》などでは,ぎらぎらした量感ある色彩とうねるような筆触によって,原初的ともいうべき自然のエネルギーを画面に噴出させ,また《夜のカフェ》(1888)では,強烈なコントラストによって,カフェにたむろする人間存在の狂気すらあばきだした。ゴッホ自身狂気と無縁でなく,89年5月サン・レミの精神病院に収容された。…

※「糸杉」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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