キュービクル(読み)きゅーびくる(その他表記)cubicle

翻訳|cubicle

デジタル大辞泉 「キュービクル」の意味・読み・例文・類語

キュービクル(cubicle)

《「キュービクル式高圧受電設備」の略》発電所から変電所を通じて送られる6600ボルト電気を受電し、100ボルトまたは200ボルトに降圧配電する設備。また、それを収めた金属製の筐体。大型商業施設、工場オフィスビル敷地などに設置される。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「キュービクル」の意味・わかりやすい解説

キュービクル
きゅーびくる
cubicle

受電設備を収めた金属製の箱。発電所から変電所を経由して送られてくる6600ボルトの電気を受電し、100ボルトや200ボルトに電圧を下げて需要家内に電気を供給するために設置される。50キロワット以上の電力を消費する需要家は高圧受電契約が必要であるが、それには高圧受電設備が必須(ひっす)であり需要家が所有し管理する必要がある。工場、ビル、病院など多くの需要家においてもっとも一般的に用いられる高圧受電設備がキュービクルである。キュービクルは、人畜に対する安全性が大きい(充電部の閉鎖により人が接近しても安全であり、万一、内部に事故が生じても危険の度合いが少ない)、機器自体の保全故障の拡大防止ができる(閉鎖されているので外部からの損傷や小動物の侵入による事故を防止できる)、寸法を規格化することによって設置計画が容易になり、経済的である(設備全体が小型化され占有面積が少ない)など優れた特徴をもっている。

 キュービクルを所有し管理する需要家には、安い単価で電気を購入できるメリットがあるが、一方では電気事業法で定められている高圧受電設備の保安点検の義務が生じる。

[内田直之]

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