ニューヨーク,マンハッタンの中心部に立つスカイスクレーパー(摩天楼)建築で,1930年にクライスラー社の自社ビルとして完成。当初計画案では同時に建設中のマンハッタン銀行本社ビルに0.61m及ばないと知った設計者のバン・アレンWilliam Van Allen(1883-1954)は,極秘の内に鋼製の尖塔をのせて,当時最高のエッフェル塔をも20mしのぐ,319mの高さを達成した。しかし,その地位もエンパイア・ステート・ビルが完成するまでの数ヵ月間の短命に終わった。外壁面のデザイン,ロビー室内のアール・デコ風装飾の美しさで知られる。頂部は,アーチを何層も重ねた間に三角窓を放射状に配した奇抜な意匠で人目を引くうえ,材料のステンレス鋼が白く輝いて,ニューヨークのスカイラインの象徴となっている。
執筆者:黒川 直樹
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…シンガー・ビル(1907)やウールワース・ビル(1913,C.ギルバート)などが代表例。大恐慌後の一大建設ブームの中で,クライスラー・ビル(1930,W.バン・アレン),エンパイア・ステート・ビル(1931,シュリーブ,ラム,ハーモン),ロックフェラー・センター(1931‐40,R.フードほか)が世界最高を競いあい,第2黄金期を築いた。 第2次大戦後はカーテンウォール構造による平明な版型建築が主流となり,敷地また地上階の大半を都市広場として公開する配置計画とともに,一つの定型となった。…
…また,企業の経済的行為の象徴として,超高層建築はまさにかっこうの対象であり,高さ競争とともにその象徴としての形態をますますゴシック様式に求めるようになっていったのもこの時代の特色であった。22年,シカゴ・トリビューン社の本社屋競技設計当選案をはじめとして,自動車産業の象徴としてのクライスラー・ビル(1930。77階)やエンパイア・ステート・ビル(1931。…
※「クライスラービル」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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