ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「クリスティアン2世」の意味・わかりやすい解説
クリスティアン2世
クリスティアンにせい
Christian II
[没]1559.1.25. カルンボル
デンマーク=ノルウェー連合王国の王 (在位 1513~23) ,スウェーデン王 (在位 20~21) 。デンマーク=ノルウェー王ハンスの子。父王の跡を継いだときスウェーデンはカルマル同盟の王を認めず,小ストゥーレが摂政として実権を握っていた。クリスティアン2世はこれに戦いを挑み,2度の敗北 (17,18) ののち,1520年にスウェーデン軍を破り,王位についた。しかし同年 11月4日「ストックホルムの殺戮」 (貴族,有力市民数十名の虐殺) でスウェーデンの統治者ストゥーレ一派を討滅したため,スウェーデン人の反抗を強め,グスタフ1世指揮下の独立戦争が起り,デンマーク軍は撃退され,グスタフ1世がスウェーデン王位についた (23) 。デンマーク人,特にユトラント (ユラン) の貴族はクリスティアンの伯父シュレースウィヒ=ホルシュタイン公フレデリック支持に回り,クリスティアン2世に反抗,23年フレデリックがデンマーク,ノルウェーの王位についた (フレデリック1世 ) 。クリスティアンはオランダに亡命,32年休戦協定に調印し,コペンハーゲンに戻った。その後 59年の死までソンダーボルとカルンドボルの城に監禁された。
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