クレマスチンフマル酸塩製剤(読み)クレマスチンフマルサンエンセイザイ

病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版 の解説

クレマスチンフマル酸塩製剤

製品名
クレマスチン(陽進堂、日医工、コーアイセイ)
クレ・ママレット(あゆみ製薬)
タベジール(日新製薬
テルギンG(高田製薬、マルホ
マルスチン(東和薬品

 アレルギー症状がおこる原因となる化学伝達物質(ヒスタミン)のはたらきを抑えて、かゆみや炎症をやわらげる薬です。少量を使用するだけで強力な効果があり、長時間(10~12時間)効果が持続します。


 また、長期間使用し続けても薬の効果が低下しません。ふつうの使用量では、ねむけ・尿閉などの鎮静効果や自律神経系への副作用が少ない薬です。


 アレルギー性の皮膚の病気アレルギー性鼻炎、そのほかにマルスチンでは感冒かぜなどに伴うくしゃみ鼻水せきなどを治療するために使います。


①過敏症状(発疹ほっしん・かゆみなどのアレルギー症状)、けいれん、興奮、肝機能障害、黄疸おうだんをおこすことがあります。このような症状がおこったら服用を中止し、すぐ医師に相談してください。


②ねむけ、浮動性めまい、頭重感、倦怠感けんたいかん、口の渇き、食欲不振、吐き気下痢などがおこることがあります。こうした症状がおこったときは、医師に相談してください。


①いろいろな剤型がありますが、1日朝晩2回食後の服用が原則です。ただし、1回の服用量については医師・薬剤師指示を守り、かってに中止したり、減量・増量しないでください。


②長期間使用するように指示されたときは、症状が治まっても服用を中止せずに、指示された期間、服用を続けるようにしてください。


前立腺ぜんりつせん肥大などの下部尿路閉塞症へいそくしょう狭窄性きょうさくせい消化管潰瘍かいよう、幽門十二指腸閉塞、緑内障のある人は使用できません。医師に相談してください。


④予防的に使用すると効果的な薬です。アレルギー性鼻炎・結膜炎などはおこりやすい季節が決まっているので、医師と相談して、服用時期を定めておくとよいでしょう。胃腸の弱い人は、食物などといっしょに服用すると胃腸障害が防げます。


飲酒によって、薬の効果や副作用が過剰に出るので、禁酒を守ってください。


⑥ねむけやふらつきなどの副作用があるので、自動車運転や危険を伴う作業は避けてください。


⑦現在使用中の薬があったり、ほかの薬を使用する必要が生じたときは、必ず医師に報告・相談してください。バルビツール酸系催眠鎮静剤中枢神経抑制剤、MAO阻害剤、抗コリン剤などとの併用では、注意が必要です。

出典 病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版について 情報

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