クロロゲン酸(読み)クロロゲンさん(その他表記)chlorogenic acid

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「クロロゲン酸」の意味・わかりやすい解説

クロロゲン酸
クロロゲンさん
chlorogenic acid

化学式 C16H18O9 。水から結晶させると1/2分子の結晶水を含む無色針状晶として得られる。 110℃で脱水して無水物となり,208℃で溶融する。酸で加水分解するとキナ酸コーヒー酸 (3,4-ジヒドロキシケイ皮酸) が生成する。未熟コーヒー豆に多量に存在し,タバコ,ナシ,チャの葉,サツマイモ塊根リンゴ果肉など,広く双子葉植物の組織に分布している。植物切り口褐色化する原因になる物質の一つである。

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関連語 スコポリン

日本大百科全書(ニッポニカ) 「クロロゲン酸」の意味・わかりやすい解説

クロロゲン酸
くろろげんさん

タンニン系の苦味をもつ物質。コーヒーの実、サツマイモ、リンゴ、ゴボウなどに含まれる。とくにコーヒーの実の中に多く、低品位のものほどクロロゲン酸含有量が多く、不快な苦味をもつようになる。クロロゲン酸は、空気中の酸素により酸化しやすく、出しておいたコーヒーを長時間放置すると、クロロゲン酸の酸化によって、不快な味になりやすい。

河野友美

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栄養・生化学辞典 「クロロゲン酸」の解説

クロロゲン酸

 C16H18O9 (mw354.31).

 無色の物質であるが,酸化されやすく,酸化されると褐色の物質となる.植物の代謝産物

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