グッゲンハイム(その他表記)Meyer Guggenheim

改訂新版 世界大百科事典 「グッゲンハイム」の意味・わかりやすい解説

グッゲンハイム
Meyer Guggenheim
生没年:1828-1905

アメリカの金融資本家。スイスに生まれ,19歳で渡米,靴ひも販売などの後,コーヒー,香辛料その他家庭用品の販売を行い,鉄道債券に投資する。25年間の事業でえた資力を元に,1872年スイスの刺繡品の輸入販売会社を設立,81年にM.グッゲンハイム商会とした。以後銅製錬に精力を集中,88年コロラド州プエブロに最初の製錬所を設立。以後メキシコおよびニュージャージー州に製錬所・精製所を建設して冶金工業に専念し,7人の息子による事業の統括を行う。1901年アメリカン・スメルティング・アンド・リファイニング社を支配下に置いた。息子のソロモンSolomon R.Guggenheim(1861-1949)はニューヨークグッゲンハイム美術館を設立した。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「グッゲンハイム」の意味・わかりやすい解説

グッゲンハイム
Guggenheim, Meyer

[生]1828.2.1. ラングノー
[没]1905.3.15. フロリダ,パームビーチ
アメリカの鉱山業者。 1847年スイスから移住しフィラデルフィアでスイス刺繍輸入業者として成功。 1880年代コロラドの銅山の開発に全財産を投資し,7人の息子特にダニエル精錬の監督にあたらせた。 1891年トラストを結成しコロラド精錬会社を設立。 1901年アメリカ最大の金属精錬企業であるアメリカ精錬会社の支配権を握り,またアメリカ鉱業の指導権を得た。その一族によってダニエル・フローレンス・グッゲンハイム財団,ダニエル・グッゲンハイム航空学振興財団,グッゲンハイム美術館などが設立された。

グッゲンハイム
Guggenheim, Daniel

[生]1856.7.9. アメリカ,ペンシルバニア,フィラデルフィア
[没]1930.9.28. アメリカ,ニューヨーク,ポートワシントン
アメリカの鉱山業者。 M.グッゲンハイムの子。 1880年代コロラドの銅山開発にあたった父に協力,その後ボリビアスズアラスカの金,ユタの銅,南アフリカダイヤモンドなどの採鉱に手を広げ,活躍した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android