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ゆた ユタ

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デジタル大辞泉の解説

ゆた

奄美・沖縄諸島で、占いを職業とする巫女(みこ)。祝女(のろ)根神(ねがみ)などの正式の司祭者とは別の存在。

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百科事典マイペディアの解説

ゆた

沖縄,奄美群島の女祈祷(きとう)師。史料上は〈よた〉とみえる。集落の祭をつかさどるのろとは別。個人的依頼により,神がかりの状態で口寄せによって種々の占いや病魔・悪霊のはらいを行う。
→関連項目まぶい

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世界大百科事典 第2版の解説

ゆた

沖縄本島を中心に南西諸島で活躍する民間巫女。同じ部類に宮古島の〈カンカカリヤ〉,八重山群島の〈ムヌチ〉〈ニガイビ〉などがあり,〈トキユタ〉ともいわれる。語源は明らかでないが,よくしゃべることを〈ユタ口〉とか〈ユタユン〉ということから,神ダーリ(神がかり)にはいり,あらぬことをしきりに口走る様相をいい表したともいわれる。ウラルアルタイ地方のシャーマンのユタカンに由来するとの説もある。ユタは神ダーリの巫病にかかり巫家を歴訪し,ウタキ(御嶽),グスク(城)などの聖地を巡って捜神の遍歴をつづけるうちに巫神の憑依をうけて成巫となる。

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大辞林 第三版の解説

ゆた

奄美・沖縄地方で、霊的能力によって託宣・卜占・病気治療などを行う者。大部分は女性。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ゆた
ゆた

琉球(りゅうきゅう)列島で、職業的な占い者のこと。女性が普通である。神意をうかがい、判じ事をするほか、口寄せをする者もいる。奄美(あまみ)諸島や沖縄諸島ではゆた、宮古列島や八重山(やえやま)列島ではムヌス(物知り)などとよぶ。首里(しゅり)王府の文書では「よた」と書く。現代でも多くの利用者があるが、悩み事の原因の判じは、たいていは祖先祭祀(さいし)や神信仰が足りないという「拝み不足」である。ゆたは、小さいときから異常な宗教的な精神現象を体験した人が、しだいに自覚して宗教体験を積み、占い者になることが多い。最終的には先輩のゆたについて宗教的な経験を積み、独立するらしい。奄美諸島には整った成巫(せいふ)儀礼があるが、明らかに修験道(しゅげんどう)の影響がある。
 ゆたの本場といわれる沖縄本島の与勝(よかつ)半島では、ゆたは門中(もんちゅう)の祭祀について占いをする神役で、一般の人の求めに応じての占いもするという。那覇市などでは、マブイワカシ(魂(まぶい)別かせ)といって、四十九日に死者の霊を後生(ごしょう)に送る儀礼があり、ゆたが口寄せをして、死者のことばを伝えるが、地方では親族の老女が行うという。これも門中のゆたが口寄せをしたのが原形かもしれない。首里王府の女官にも「よたのあむしられ」がいた。「あむしられ」は女官の敬称である。この「よた」は、聞得大君(きこえおおぎみ)の行列の先導などをする役であるが、やはり占いをする王府のゆたであろう。1728年に王府は、ゆたの弊害を重視して禁止の布達を出すが、このとき王府の「よた」も廃止したという。その後も、ゆたの発言が民衆を惑わすとして、しばしば社会問題になり取締りが行われたが、ゆたの人気は今日なお衰えていない。[小島瓔

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世界大百科事典内のゆたの言及

【沖縄[県]】より

…面積=2266.04km2(全国44位)人口(1995)=127万3440人(全国32位)人口密度(1995)=562人/km2(全国10位)市町村(1997.4)=10市16町27村県庁所在地=那覇市(人口=30万1890人)県花=デイゴ 県木=リュウキュウマツ 県鳥=ノグチゲラ日本の最南西に位置し,沖縄島(本島)ほか160の島々からなる島嶼(とうしよ)県で,そのうち40島が有人島,他は無人島である。…

【口寄せ】より

…シャーマン(巫者)が超越霊の憑依(ひようい)をうけて自我喪失の形で発する言葉,またはそうした呪儀を行う宗教職能者をさす。日本のシャーマンは,神社に所属する巫女(みこ)のように神楽や湯立てに奉仕するうちに祭神の憑依(神がかり)によって神託を述べる神社巫女と,民間にあって神仏の憑霊によるかあるいは死霊(ホトケ)の憑依をうけ,その意向を宣告する口寄せ巫女の2種に類別される。かつては前者の活躍がめだったが,神道教説の体系化にともない神社祭祀から巫祝的要素を排除する傾向がたかまるにつれ,神社巫女の形骸化がすすみ,託宣の機能は消滅した。…

【シャマニズム】より

…シャマニズムとは通常,トランスのような異常心理状態において超自然的存在(神霊,精霊,死霊など)と直接に接触・交流し,この間に予言,託宣,卜占,治病,祭儀などを行う人物(シャーマン)を中心とする呪術・宗教的形態である。〈シャーマン〉の語はツングース系諸族において呪術師を意味する〈サマンšaman,saman〉に由来するとする説が有力である。ほかに〈沙門〉を意味するサンスクリットの〈シュラマナśramana〉やパーリ語の〈サマナsamana〉からの借用語であるとか,ペルシア語の〈シェメンshemen〉(偶像,祠)からの転化語であるとする説もある。…

【巫女∥神子】より

…神霊・死霊をはじめもろもろの精霊の憑依をうけて,その意思を人々に託宣する呪術宗教者。男女を区別して前者を覡,後者を巫と記す。《和名抄》に巫を加牟奈岐(かむなき),覡を乎乃古加牟奈岐(おのこかむなき)としているところをみると本来,巫女がもとであったことがわかる。各地域で活躍する巫女にはそれぞれ地域ごとの呼称が非常に多い。また語源についても神の子を意味する〈みかんこ〉の転としたり,貴人の子を敬って称する語としたり,神と人との間に介在して神意を人々に伝達する役がらから神そのものとみられたとする説などあって定かでない。…

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