家庭医学館 「ケラトアカントーマ」の解説
けらとあかんとーま【ケラトアカントーマ Keratoacanthoma】
中年以降の人の顔面にできることが多い、直径2cmほどの腫瘍(しゅよう)です。中央に硬い角質(かくしつ)がつまっており、皮膚表面から突き出しています。良性腫瘍ですが、一定の大きさまで急速に増大するため、悪性腫瘍との鑑別がむずかしく、診断には専門医の診察が必要です。この腫瘍は、一定の大きさになると徐々に縮小し、自然に消えることもあります。
局所麻酔をして、腫瘍の全部、もしくは一部を切除し、標本をつくって病理検査したうえで診断します。有棘細胞(ゆうきょくさいぼう)がんとの区別をするためです。
[治療]
腫瘍が小さいときは、局所麻酔後に全部を切除します。大きな腫瘍で、自然縮小しないものには放射線照射を行なうことがあります。