コリガン・レポート(その他表記)Corigan Report

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「コリガン・レポート」の意味・わかりやすい解説

コリガン・レポート
Corigan Report

1987年1月,ニューヨーク連邦準備銀行のコリガン総裁が発表した「金融市場構造──長期的展望」と題するリポート。このリポートでは,近年金融革新・自由化・国際化の流れにより金融市場の構造は大きく変化し,その結果,現行の金融機関規制体制の下では,市場参加者相互間の競争条件の不公平や金融システム全体としての脆弱性増大といった現象が生じているとする。これに対応するためには,銀行の持つ特別な決済機能を改めて定義した上で,銀行や金融システムの運営・監督をより統一的かつ組織的に行なう方策を構築することが最良であるとして,将来のアメリカ金融システムの具体像を提示している。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

貨幣 (名目) 賃金額を消費者物価指数でデフレートしたもので,基準時に比較した賃金の購買力を計測するために用いられる。こうしたとらえ方は,名目賃金の上昇が物価の上昇によって実質的には減価させられている...

実質賃金の用語解説を読む