コレア(英語表記)Correa, Rafael

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「コレア」の意味・わかりやすい解説

コレア
Correa, Rafael

[生]1963.4.6. グアヤキル
エクアドルの政治家,経済学者。大統領(在任 2007~17)。フルネーム Rafael Correa Delgado。奨学金を得て名門サンホセ・ラ・サール高校に学び,教会のボランティアとして 1年間,コトパクシ州ケチュア語を話す先住民の教育に携わった。のちにベルギーのルーバン大学で経済学の修士号,アメリカ合衆国のイリノイ大学で博士号を取得。2005年に短期間ながら財務大臣を務め,2006年に憲法改正を掲げて大統領選挙に立候補した。決選投票に進んだコレアは巧みな選挙運動とカリスマ性で,対立候補であるバナナ農園経営の大富豪アルバロ・ノボアを破った。2007年に就任すると,農業補助金を増やし,特に医療,教育を中心とする社会福祉プログラムへの支出を大幅に増大。さらに,1990年代の銀行スキャンダルに関与した富豪一族が保有する一連の企業資産を差し押さえた。2008年初め,コロンビア軍がエクアドル国内に潜伏する反政府ゲリラ軍を襲撃した事件をうけ,コロンビアとの外交関係を断絶した。同 2008年9月の国民投票で,経済通貨政策に対する大統領の権限を強化する新憲法が承認された。2008年12月,コレアはエクアドルの対外債務利子 3060万ドルについて「倫理に反した違法な」契約であるとして,債務不履行宣言。多額の社会福祉費がエクアドル経済に深刻な影響を与える可能性が懸念されたが,コレアの人気は依然として高く,2009年4月に難なく再選を果たした。しかし 2015年頃からは,財政悪化や強権的な政治運営に国民の不満が高まり,全国各地で抗議運動が発生した。2017年任期満了に伴い,大統領を退任した。

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朝日日本歴史人物事典 「コレア」の解説

コレア

没年:寛永16.4.26(1639.5.28)
生年:1596頃
ポルトガル人船長。寛永14(1637)年来日。帰航の際,宣教師への援助が発覚し,長崎奉行に捕らえられ,大村牢に2年間拘禁されたのち,長崎で火刑に処せられた。大村牢中で島原の乱についての見聞を記し,牢内からひそかにマカオのイエズス会宣教師アントニオ・カルディンに報告を送った。天草四郎が肥後(熊本県)の生まれで霊名ジェロニモと称したことや,島原藩主松倉氏の苛政の実態,乱の発端,苛政を隠すためキリシタン一揆としたことなどが記されている。この報告は寛永20年リスボンで出版され,日本では昭和24(1949)年木村毅により翻訳,出版された。<参考文献>岡田章雄『天草時貞』,海老沢有道『天草四郎』

(村井早苗)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「コレア」の解説

コレア Correia, Duarte

?-1639 ポルトガルの船長。
寛永14年来日。日本人宣教師トマス=デ=サン=アウグスチノ(通称は金鍔(きんつば)次兵衛)を援助したことが離日のときにわかり,逮捕される。2年後の寛永16年4月26日火刑となる。牢内で島原の乱についての見聞をかく。この報告はマカオにおくられ,1643年リスボンで刊行された。

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