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船長 せんちょうmaster

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

船長
せんちょう
master

特定船舶乗組員でその船舶の全般的指揮者。船長資格は,一定の海技従事者の免許 (海技免状) を受けた者に限定される。船舶所有者の代理人として,法定範囲の代理権をもつほか,公法上の職務権限をもつ。船長は船籍港においては特に委任を受けた場合を除くほか,海員の雇い入れおよび雇い止めをなす権限だけしか有しないが,船籍港外においては航海のために必要な一切の裁判上または裁判外の行為をなす権限を有し (商法 713) ,この代理権に加えた制限は善意の第三者に対抗することができない (714条) 。このような船長の広範な権限は歴史的な意味を失った現代には適せず,船舶運航に際しての技術上の長として位置づけるべきではないかという批判もある。

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デジタル大辞泉の解説

せん‐ちょう〔‐チヤウ〕【船長】

船舶の乗組員の長。船舶の指揮者として法律上の職務・権限や義務をもち、乗組員を監督する者。キャプテン。
船首から船尾までの長さ。
[アクセント]1ンチョー、2はセンチョー

ふな‐おさ〔‐をさ〕【船長】

船方の長。船頭

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百科事典マイペディアの解説

船長【せんちょう】

特定の船に乗り組み,船員を指揮監督し,船・積荷を合わせた一つの海上財団を管理,運航する責任者船舶職員法による海技免状をもつことが資格要件。その職務権限は船員法,商法,海商法で定められ,航海に必要な一切の権限を与えられている。

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世界大百科事典 第2版の解説

せんちょう【船長 captain】

船員のうち,船舶に乗り組んで他の船員を指揮するとともに,船舶および積荷を合わせた一つの海上財団を管理運航する者をいう。古代ローマでは,船の技術上の最高責任者ではあるものの,船主の奴隷としての地位にあり,中世においては共同企業の経営者の1人がこれに当たるのがふつうであった。近世に至り資本主義のもとに海運業が発達するに伴い,現在の形態のように船舶所有者の被雇用者の地位に立つことになった。人命,船舶および積荷の安全に深く関与するため,その資格については〈船舶職員法〉によってきびしく規定されている。

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大辞林 第三版の解説

せんちょう【船長】

[1] 船舶の乗組員の長。乗組員の監督、船舶・積み荷の管理、運航の指揮などについて、法律上多くの権限と義務を有する。キャプテン。
[0] 船の長さ。船首から船尾までの長さ。

ふなおさ【船長】

その船の長。船頭。せんちょう。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

船長
せんちょう

一船の船舶運航と船員労務の総括管理者。日本を含め近代までの帆船時代の船長は、船主船長か船舶共有者であり、かつ航海責任者であった。汽船が発達し資本経営になると、船長も雇われ船員となったため、船舶所有者や国は、船長とそれを通じて船員を指揮監督する必要から、それまでの制度や慣行を維持し、船長に対して多くの職務、権限、義務を定めた。商法は、第713条で、船長は船舶所有者の代理人として、船籍港(人の本籍に相当する港)外では航海のために必要ないっさいの行為を行いうるが、他方第703条で、船長はその職務を怠っていないことを証明できなければ、損害賠償を求められると規定している。船員法(昭和22年法律100号)は、第7条で、船長は海員を指揮監督し、第22条で海員を懲戒できるとするが、他方第8条~14条で、常時在船して職務を行い、航海の安全を最大限に確保すべきであると規定している。
 船舶運航は、経験を必要とする操船の良否によって左右されるため、船長は伝統的に航海士の累進者であるが、機関長や通信長、その他海員の協同により、初めてその職務を果たしうる。船舶所有者は、陸上部門に営業、技術、労務のスタッフをそろえ、船長に対して日常的に指示を与えている。船長は、船舶所有者の代理人でありながら、雇われ船員にすぎず、しかも公共的責任は重い。外航船の船長の地位をめぐり、海運労使で紛争があり、1965年(昭和40)に非組合員とするという仲裁が出された。[篠原陽一]

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世界大百科事典内の船長の言及

【海上労働】より

…海上労働に対しては,船員は労働,生活,危険への対応にあたっておのおの不可欠の役割を担う,いわば運命共同体を構成するため,種々の公法的な取締規定が置かれている。それらは,船長の強力な職務権限,船員定数の規制と雇入契約の公認,船員手帳制度,船内規律保持義務と懲戒,外国の港に停泊中および人命・船舶に危険が及ぶ場合の争議行為の禁止等である。しかし,船員は共同体の一員であると同時に労働者であることから,労働契約関係の明確化と労働条件の適正化のための法的措置がとられている。…

※「船長」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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