日本大百科全書(ニッポニカ) 「ゴミグモ」の意味・わかりやすい解説
ゴミグモ
ごみぐも / 塵埃蜘蛛
[学] Cyclosa octotuberculata
節足動物門クモ形綱真正クモ目コガネグモ科に属するクモ。体長は雌10~14ミリメートル、雄7~8ミリメートルぐらいの濃褐色のクモで、腹部に複雑な斑紋(はんもん)と8個の円錐(えんすい)状突起がある。垂直円網を張り、中心部を通って縦に長くごみを連ね、クモはその中に静止するので、クモの形の感じとともにゴミグモと名づけられた。網につけるごみは木の葉や枝、食べかす、抜け殻などで、卵を産むと卵嚢(らんのう)もここにつける。クモの形と網の擬装によってクモの姿をみつけにくい。ごみをたいせつにするクモで、網を張り替えると前のごみを新しい網に移す。種類が多く、横向きに止まるカラスゴミグモ、銀色の美しいギンメッキゴミグモなどがある。
[八木沼健夫]