アメリカ合衆国ゴールデン・ゲート海峡の入口をまたいでサンフランシスコ市と北方対岸のマリン半島を結ぶ道路つり橋。金門橋の名でもなじみ深い。全長2800m余りで,中央支間長(主塔間隔)1280mは,1937年完成以後四半世紀にわたって世界一を誇った。ケーブルを支える2基の主塔は海面上227mの高さにそびえ,太平洋航路の巨船もその下を航行可能なように海面上67mの高さに桁をかけ渡したこの大つり橋は,西海岸におけるアメリカのシンボルといえよう。橋の歴史からみても,19世紀末から20世紀半ばにかけてつり橋の黄金時代を築いたアメリカ土木技術の頂点を示したものであった。塔,補剛桁ともに鋼製で,ケーブルを含め,つり橋本体に用いられた鋼の総重量は10万tを超えている。このうち2本のケーブルはおのおの直径約90cm,直径5mmのワイヤ約2万8000本を平行に束ねたものである。この橋に遅れること3年で完成した同じアメリカ西岸のタコマ・ナローズ橋は風による落橋事故を起こしたが,ゴールデン・ゲート橋も当初強風でかなり激しい振動を生じたことがある。しかし桁に補強を加えて,以後は何事もなく過ぎている。
執筆者:伊藤 学
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
アメリカ合衆国のサンフランシスコ湾口のゴールデン・ゲートに架けられている3径間吊橋(つりばし)。シュトラウスによって架設された6車線の道路橋で、日本では金門橋の名で親しまれている。4年以上にわたる難工事を経て、1937年に完成した。全長2825メートル、中央部は海面から70メートルの高さにあり、下を大型船舶が通過できる。中央支間は1280メートルあり、64年にニューヨークのベラザーノ・ナローズ吊橋が完成するまで、長い間世界一の長大支間を誇っていた。主ケーブルは2万7572本の素線を束ねたもので、その直径は111センチメートルに達する。使用された鋼材の総重量約10万8000トンのうち、ケーブルは約2万5000トンである。
[堀井健一郎]
各省の長である大臣,および内閣官房長官,特命大臣を助け,特定の政策や企画に参画し,政務を処理する国家公務員法上の特別職。政務官ともいう。2001年1月の中央省庁再編により政務次官が廃止されたのに伴い,...
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新
10/1 共同通信ニュース用語解説を追加
9/20 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新