つり橋(読み)つりばし

百科事典マイペディアの解説

つり橋【つりばし】

両岸にかけ渡したケーブルに桁(けた)をつった構造の。2本の支塔,両端をアンカーで固定して支塔にかけ渡した2本の主ケーブル,これにつりケーブルでつり下げた補剛桁からなる。つり橋は長大支間の橋に最適で,現在世界最長支間は英国のハンバー橋(1410m)。日本では関門橋(全長1068m,中央支間長712m,1973年完成),本州四国連絡橋の南備讃瀬戸大橋(1988年開通,支間長1100m)が代表的なつり橋で,1998年には支間長1991mの明石海峡大橋が完成した。
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世界大百科事典 第2版の解説

つりばし【つり橋 suspension bridge】

空間に張り渡したケーブルに沿って橋床をつるした橋。おそらく原始人類が自然のツタなどを用いて川を渡ったのがつり橋の起源と考えられ,しだいにこれにくふうが加えられていったのであろう。今でもインド,ニューギニア奥地などにその流れをくむものが見られる。中国では,千数百年も前にすでに鉄線ケーブルが使われたといわれる。いずれにせよ,これら原始的つり橋は,床をケーブルに直接添わせたため,きわめてたわみやすい構造であった。

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世界大百科事典内のつり橋の言及

【ケーブル構造】より

…この性質をじょうずに利用した構造がケーブル構造で,サスペンション構造suspension structure,あるいは懸垂構造とも呼ばれ,いわゆるつる構造となる。つり橋はケーブル構造の典型例で,ツタなどの自然材料を用いたつり橋はかなり古くから用いられていた。18~19世紀にはケーブル材料として鎖やアイバー(先端部に円形の穴のあいた鋼棒)を継いだものが用いられていたが,19世紀後半以降,高強度鋼ワイヤの出現などに伴い,長大スパンのつり橋の建設が可能となった。…

【橋】より


【橋の歴史】
 有史以前から人類は小川や谷を渡る手段として,倒木,浸食された岩石,あるいは木にからみついたつるを利用した自然発生的な橋を使っていたに違いない。そしてこれらが,おのおの桁橋,アーチ橋,つり橋の起源と考えられ,知恵が進むにつれて,経験とくふうに基づく原始的な人工の橋も生まれてきたと想像される。
[世界]
 前4~3千年紀ころ文明の栄えたメソポタミアには,人工の木桁橋や石のアーチ橋がつくられたといい,エジプトでも石造アーチ,そしてインド,中国の奥地ではつり橋の存在が伝えられている。…

※「つり橋」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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