サラッカヤシ(読み)さらっかやし

日本大百科全書(ニッポニカ) 「サラッカヤシ」の意味・わかりやすい解説

サラッカヤシ
さらっかやし
[学] Salacca

ヤシ科(APG分類:ヤシ科)サラッカ(サラカヤシ)属16種の総称。インド、ミャンマー、マレーシア、インドネシア、フィリピン原産で、1種を除いてほかの15種は食用とはならない。食用となるサラカヤシ(アマミサラッカ)S. zalacca Voss.(S. edulis Reinw.)はインド、ミャンマー、インドネシア原産。属名のサラッカは本属の現地語名で、種名のエデュリスは食用の意味。幹茎のない叢生(そうせい)ヤシで、根は匍匐(ほふく)する。葉は披針(ひしん)形で長さ1.5~5メートル、鮮緑色で光沢があり、葉柄と葉の中軸に強い刺(とげ)を密生。葉間に肉穂花序をつける。雌雄異株。雄花は赤色で、不稔(ふねん)の雌しべがあり、雌花は黄色で、無精の雄しべがある。果実は完熟すると容易に剥脱(はくだつ)する赤褐色の鱗皮(りんぴ)で覆われ、洋ナシを逆さにした形で長さ3~8センチメートル、ブドウに似た甘味がある。1果に1~3個の褐色の種子がある。栽培は多湿土壌がよく、温度は13℃以上とする。サラッカ属一般では、雄株には雄花、雌株には雄花と雌花または両性花があり不規則花で、雄しべは6本、花弁は革質で披針形、雄しべには葯(やく)の有無がある。

[佐竹利彦 2019年4月16日]

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